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2019年06月28日(火)

一般質問

 

本日、初の一般質問を行いました。

原稿をアップいたします。質問の様子は、以下のリンク先に1週間程度で反映されるようです。

http://www.shinagawa-city.stream.jfit.co.jp/

 

 

 無所属、松本ときひろ、通告に基づき、一般質問を行います。

 

①都区制度改革について

 

 最初に都区制度改革について伺います。私が所属しております日本維新の会は統治機構改革を党の方針としている政党でございます。ここ東京都も、都区制度について長らく議論がされており、これは区民にとっても重要な問題ですので、何点か伺って参ります。

 まず、先日堺市長選挙がございました。我々日本維新の会は、候補者を擁立し、その結果我が党公認の永藤英機新市長誕生となりましたが、選挙期間中、対立候補である野村ともあき候補が、インターネット上で「東京23区はみんな市になりたがっています」と発信されました。東京都から特別区にもっと権限を移譲すべきという立場は、東京23区共通のものと理解していますが、「みんな」が市になりたがっているという話は初耳でしたので驚きました。

 この点については、平成19年に第二次特別区制度調査会が公表した『「都の区」の制度廃止と「基礎自治体連合」の構想』があり、これを一つの根拠として発信されたのではないかと愚考するところです。ただ、この報告書は、特別区長会から「制度改革後の特別区のあり方」の審議・検討を依頼された第二次特別区制度調査会が提言したものに過ぎません。そして、この提言に対する各区長の評価は必ずしも明確ではありません。

 そこで質問します。特別区長会としてではなく、品川区長としての『「都の区」の制度廃止と「基礎自治体連合」の構想』に対する見解をお聞かせください。

 さて、「基礎自治体連合」構想の是非はおくとしても、都と区の役割分担・財源配分は未解決の問題として現在も存在しております。児童相談所を除き、もう10年以上、大きな動きはありません。地方分権の基本的な発想である、住民に近いところで行われる決定ほど望ましい、「ニア・イズ・ベター」が徹底されていない現状は、区民にとって良い状況とはいえません。都区制度の諸課題に対し、当区としても積極的に取り組んでいくべきでありましょう。昨年の品川区長選挙では、都区制度改革は争点となっておりませんでしたが、品川区長も平成29年第4回定例会において、「地方自治法の基礎自治体優先の原則を踏まえ、広域的に都が実施すべき事業以外は区が担うことを基本とした事務配分と、それに見合う安定的な財源確保に向け、今後も全力で取り組んでまいります。」と述べられています。

 都区制度の諸課題に、具体的にどのように取り組まれているのか伺います。 

 都区制度改革は、待機児童問題や特別養護老人ホーム不足問題のような個別の課題と異なり、抽象度の高い課題です。しかし、超高齢化社会、人口縮減時代を迎える我が国においては、従前の枠組みを維持したままでは対応できない問題が発生して参ります。総務省の自治体戦略2040構想研究会第二次報告には、「東京圏では、地方圏の市町村が時間をかけて取り組んできた市町村合併や広域連携が進展していない。」との記載があります。そして、今後考えられる対応として圏域内の自治体が連携した医療・介護サービス供給体制を構築することが挙げられております。これらの記述は、東京都が特別区の区域の再編とセットでなければ事務移管の具体的な協議に入らないと主張していることとある意味オーバーラップするところであります。既存の枠組みをゼロベースで見直す議論は、既に定着している文化・コミュニティの問題もあり、極めてハードルが高いものです。しかし、先延ばしは年金問題同様、結局将来世代への負担につながります。

 そこで、質問します。他区と連携した医療・介護サービス供給体制の構築に関する見解、さらには、区域の再編に関する見解を伺います。

 さて、我々日本維新の会は、大阪において、東京都を一つのモデルとした大阪都構想を推進していますが、この大阪都構想では、現在の東京都と特別区が抱えている役割分担・財源配分の問題についても手当てされております。役割分担の点ではたとえば、教職員の人事権を特別区が持つようにする、財源配分については東京都に比べ、特別区の比率を大幅に引き上げるなど特別区の権限を強化する構想です。このような、大阪都構想について、西川太一郎荒川区長が「実現すれば東京が大阪から学ぶときが来る」など肯定的な発信をされていますが、東京においても参照すべき部分があるのではないかとの観点から、大阪都構想についての区長の見解を伺います。

 

②保育事故の防止

 

 次に保育事故の防止について伺います。待機児童問題が叫ばれて久しくなりましたが、当区においても積極的に予算措置を講じ、受入拡大に努めているものと承知しております。一方で、保育事故の懸念は保護者の中には常に存在するところであり、当区においても注力しなければならないことは異論のないところだと思います。

 区は子ども・子育て支援新制度の施行に伴い、認可保育園、家庭的・小規模保育事業等に対する指導検査を行っています。この指導検査、保育事故防止の観点からはやはり抜き打ちチェック、すなわち事前通告なしで保育施設を訪問するという形が最も効果的だと考えます。平成30年決算特別委員会において、区は、平成30年度は160回ほどの保育施設に対する指導検査を行う予定で、大体1割ぐらいは事前通告なしで回る計画、と述べています。1割というのはやはり少なく、保育事故防止の観点からはこの比率を上げて行くべきと考えます。そこで、実際の平成30年度の抜き打ちチェックの件数を伺うと共に、今後の方針を伺います。
次に、チェック体制も重要となります。特に、検査員について、保育施設での勤務経験の有無は保育施設をチェックする際の視点という点で大きな意味を持ちます。当区においても保育施設長経験者の活用を行っているとのことですが、現在の活用状況について伺います。

 さらに、チェック内容も重要です。「平成30年度品川区認可保育所指導検査基準」によれば、「事故発生の防止および発生時の対応について」の体制整備として挙げられている観点は「事故の発生またはその再発を防止するための措置を講じているか」のみです。具体的なチェックリスト等が作成されているのか伺います。

 また、実際に大阪市で行われていますが、重大な保育事故につながりやすい食事中、午睡中、プール活動・水遊び中など訪問時間を工夫することも必要と考えますが、区の見解を伺います。

 さて、以上の質問は認可保育施設に関するものです。しかし、「うつぶせ寝の死亡事故、『認可外』が『認可』の4倍」といった報道もなされており、保育事故防止の観点からは認可外保育施設に対するチェック体制が極めて重要です。もっとも、認可外保育施設に対する立入調査権限は、児童福祉法59条第1項により、区ではなく都の所管となっております。都区制度改革についての質問の部分で、「ニア・イズ・ベター」が徹底されていないと申し上げましたが、まさにこの点が大きな問題であります。政令指定都市、中核市については、児童福祉法59条の4第1項により、立入調査権限が政令指定都市、中核市にあります。したがって、認可保育施設、認可外保育施設共に基礎自治体がチェックするという体制が構築されている訳であります。なお、特別区を含めた児童相談所を設置する市も立入調査権限を持つことになっておりますので、当区における児童相談所の設置はこの点からも対応していくべき課題と考えます。

 さて、東京都がきちんと認可外保育施設に対する立入調査を徹底していればまだことは重大ではないのかもしれません。しかし、厚生労働省の認可外保育施設指導監督の指針によれば、年1回以上の立入調査が原則とされているところ、東京都の報告では平成28年度の認可外保育施設に対する立入調査の実施率は20%を切っています。国の指針が全く守られていないのです。当然のことながら当区にも認可外保育施設に通う子ども達がたくさんいるわけで、安全が十分に守られているのか懸念が生じるところであります。区民の生命・身体の安全にかかわるこの問題、都の所管だからと区が放置するのは区民に対し無責任であると考えます。そこで、都による認可外保育施設への立入調査が徹底されていない現状に対する区の認識について伺います。

 また、都による認可外保育施設への立入調査が徹底されていない現状に対し、区として東京都に具体的な改善を要求しているのか伺います。

 さらに、繰り返しになりますが、「ニア・イズ・ベター」の観点からすれば、また、統一的な保育施設の保育事故防止対策という観点からすれば、認可外保育施設の立入調査権限は、まさに都から区に移譲すべき事務であると考えますが、特別区長会含め、そのような議論が行われているのでしょうか。少なくとも都区のあり方検討委員会で示された「区に移管する方向で検討する事務」として挙げられた53項目の中にこの認可外保育施設の立入調査権限は含まれておりません。

 この点については、たとえば、埼玉県では、政令指定都市・中核市以外の全市町村に対しても、特例条例を定め、平成23年には立入検査権限が移譲されております。認可外保育施設で保育事故が多発している現状に鑑みれば、他の事務とは別に、早急に特例条例を定めるよう都に要請すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 さて、仮に区や区長会が特例条例を定めるよう求めたとしても、都が応じるかは確かに不明です。では、区民の安全を預かる区が手をこまねいていてよいのかといえば、そんなことはないはずです。保育事故はいつ起こるか分からず、区民の生命に関わる問題です。そこで、強制調査という形では困難でも、任意調査という形で、認可外保育施設への訪問を行うということが考えられるのではないでしょうか。実際、杉並区においては、保育施設等巡回指導・訪問事業実施要綱を定め、杉並区独自の事業を行っており巡回指導の対象に認証保育所を含めています。また、杉並区は、日本維新の会木村ようこ前杉並区議会議員の質疑に対し、ベビーホテルや企業型保育に対する巡回訪問も要綱上不可能ではない旨述べております。保育事故を防止する、区民の生命を守るということであれば、当区においても、直ちに独自の認可外保育施設に対する巡回指導・訪問体制を整備すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 

③面会交流支援

 

 最後に、面会交流支援、親の別居・離婚を経験した子どものケアについて伺います。面会交流、子どもの連れ去り問題、この言葉は実際にこの問題の当事者になった方以外にはなかなか馴染みのないものかもしれません。本日は、是非ともこの言葉、そして現在我が国で起こっていることを皆様に知っていただきたいと思います。

 面会交流とは、別居や離婚によって子どもと一緒に暮らしていない親が子どもと会うことです。我が国も批准する児童の権利条約第9条3項には次のように規定されています。「締約国は、児童の最善の利益に反する場合を除くほか、父母の一方又は双方から分離されている児童が定期的に父母のいずれとも人的な関係及び直接の接触を維持する権利を尊重する。」別居・離婚して子どもと親が離れ離れになったとしても、子どもの利益に反するような場合以外は、原則親子の交流は確保すべきだ、これがこの条文の意味するところです。

 ところが、我が国では、この面会交流が十分に行われないことが少なくありません。離れ離れに暮らしている親子が会いたいと思っても、十分に会えないことがあるのです。面会交流を求めて調停、審判を申し立てることはできるのですが、裁判所での相場は月1回数時間といわれています。これまで毎日一緒に過ごしていた親子が月1回数時間しか会えない、その辛さを是非とも想像していただきたいと思うのです。しかも、実際には、月1回さえ会えない親子、年単位で会えない親子も少なくないのです。調停・審判手続きには時間がかかり、その間一切面会交流ができない親子がいます。子どもと一緒に暮らしている親が面会交流に拒絶感を持っていると、裁判所は協力が得難い、高葛藤であるといって交流頻度を下げたり、写真送付や手紙での交流しか認めなかったりすることがあります。一旦面会交流の条件が決まったとしても、約束が守られないこともあります。中には面会交流を妨害するために実際にはDVがないのにDV主張がなされたり、自治体のDV等支援措置が悪用されたりする事案もあると報じられています。勿論DVの疑いがある場合などに、慎重になるべきことは当然なのですが、私が問題としているのは、DV・児童虐待がない場合であるにもかかわらず、別居の際、一方の親が他方の親に同意なく子どもを連れていき、そのまま親子の交流が断絶されている事案なのです。さらにいえば、現在の裁判実務を前提にすると、DV被害者が、子どもを連れされられた場合も、親子交流が断絶されてしまう可能性があるのです。この問題、実は子育て世代だけの問題ではありません。祖父母にはそもそも面会交流権自体が認められていないので、祖父母が孫に会えなくても裁判所に助けを求めることができないのです。もう何年も孫に会えていないおじいちゃん、おばあちゃんがいるのです。

 このような状況の中で、国会では、そもそも離婚後に単独親権しか認めていない現民法に問題がある、離婚後共同親権を導入すべきという議論もされていますが、政府の腰は重いままです。我が国の現状について諸外国からも批判が起こっており、今年の2月には国連の児童の権利委員会から改善するよう勧告まで出ています。

 一見国政レベルと思えるこの問題ですが、自治体レベルでできることもあります。面会交流が十分に行われない理由の一つとして、面会交流実施のための連絡や子どもの受け渡しが、子どもと暮らす親にとって負担ということが挙げられます。別居・離婚しているわけですから、これ自体は心情としては自然なものです。そこで、たとえば兵庫県明石市では、父母の間にスタッフが入り、面会交流日程の調整をサポート、さらに交流当日、父母にはそれぞれ別々に待機してもらい、お互いに顔を合わせることなく、スタッフが子どもを引き合わせるという支援を行っています。このような面会交流支援、当区でも導入すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 さて、別居・離婚によって最も傷つくのは子どもです。残念ながら、公教育などにおいて、親の別居・離婚時の子どもの心の動き、親がどういう言動を取ると子どもの精神的負担になるかといったことを学ぶ機会は我が国ではほとんどありません。一方、諸外国の中には、離婚時に親教育、親ガイダンスを行っているところがあります。親教育、親ガイダンスの内容としては、離婚時の親の態度が子供に与える影響や、離婚後の親子交流の重要性などが挙げられます。先ほど言及した明石市でも、離婚届の配布時などに、「親の離婚とこどもの気持ち」という小冊子が配布されています。このような、別居・離婚が子どもの精神に与える影響を記載した小冊子の配布、これは大きな予算を伴うものではありません。小冊子といわずとも、プリントアウトしてステープラー留めしたものでも問題ないと思います。離婚届の配布時等に、別居・離婚、そしてそれに伴う親の言動が子どもの心に与える影響について、周知するための資料を配布すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 別居・離婚に伴う子どもの養育問題は、極めて根が深く、検討すべき事項が多岐にわたります。本日行っている質問は導入程度に過ぎません。私自身、親の離婚を経験した身であります。親が別居・離婚したとしても、子どもにとっては、親は親なんです。DV・虐待対策、問題ある親への対処は当然必要ですが、私は、たとえ親が別居・離婚したとしても、子どもたちが両親と同じように触れ合いながら成長できる社会の実現が、児童の権利条約の趣旨に適うと信じております。この問題については今後も引き続き取り上げていきたいと思います。

 最後に、別居・離婚は当事者である大人にとっても大きな精神的負担で、カウンセリングなどを受ける方も少なくありません。子ども達にとってはなおのこと精神的負担でありましょう。スクールカウンセラー等において、親の別居・離婚を経験した子ども達が相談しやすい体制の構築、たとえばスクールカウンセラーを子ども達に周知する際の相談例として別居・離婚に関するものを入れる等が必要と考えますが、この点について見解を伺いまして私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。